呼んでいる胸のどこか奥で

2016年から奇跡講座を学んでいます。デイビッドはDavid Hoffmeister氏で、ワプニック博士はKenneth Wapnick博士てす。MWGEはコース学習者のための映画紹介サイトhttps://mwge.org/ です。

不思議な絵 と 人生の希望

高校の頃、到底無理と思われていた

人の顔を描くのにチャレンジし始めて、

似顔絵を描いたりしていた。

嫌われてる先生の絵はバカうけで、

自分で絵を描いて、人に見せるのが楽しかった。

数学の授業中、数学が嫌いだったので、眠りかけて、頭がフラッと、

机に落ちかけて、意識が眠りに入りかけた瞬間に、

一瞬で、テルマエロマエみたいな昔のローマかギリシャみたいな地方の、

中年の、顔の掘りが深い人の顔のビジョンがバシッと見えて、

猛烈にその絵を描きたくなった。

机のツルツルした表面はシャーペンの芯が、

紙に書くよりもよく滑って書きやすく、

消しゴムで消したときも、紙みたいに消し跡が残らないので、

机の表面に書きだした。

普通絵を描くときは、模写だったり、想像でも、

最初はアタリをとったりするけど、

このときは一発描きで、

ほぼ手が勝手に動いた。

鼻の位置や長さをどうするか、アゴの線はこれでいいか、目の位置は、

というのも全く気にならず、やり直しもなく、鼻から口へ、目を描いて、

最初から、手が知っているかのように、どんどん夢中で描いて、

気づいたら完成していた。

首から上だけで、髪の毛すらなかったけど、

風に吹かれながら、遠くを見つめている、ワイルドだけど、

何か崇高な感じがする、器が大きい男という感じだった。

居眠りから突然絵が生まれたのに驚きつつ、

自分にしては会心の出来映えだったので嬉しかった。

後で同級生たちが集まってきて、驚き、

「どうやってこの絵を描いたの?」

と聞いてきた。たしかに、一度やった父親の似顔絵に似てはいるし、

男の顔を何度か描いたことはあったけど、

迷わずに、こんなに威力があって、パワーを感じさせる絵は、

未だかつて描いたことがなかった。

繊細で、精緻というわけじゃなく、むしろ荒い絵なんだけど、

荒いがゆえに、パワーがあった。

居眠りをして、突然ビジョンとともに、

絵を描きたい衝動が全身を駆け巡って、

気づいたら完成していた。

ただ、何かエネルギーが体から流れ出て、絵になった、

という感じで、

これほどパワーのある絵を描けたのは、たった一度きりで、

自分では、どう意思を強く持っても、何度試しても、もう無理だった。

自分でコントロールして再現するのは、無理だった。

生物の時間に、チャン・カワイみたいな先生に絵がバレて、その場で、

消しゴムで消されてしまった。

そのとき、同級生は、「あ〜あ、、」と言ってくれた。

高二になるまで、希望も意欲もなく、

未来を恐れて絶望していた自分にとっては、

絵を描くのが救いだったけど、

いい絵を描くのが大事なんじゃなくて、

ただ、「生きていれば、真に価値のある、

生きていて良かったと思える何かがあるから、絶望や苦しみだけが

リアルなんじゃなくて、他の何かがあるんだ」

っていうことを、実感できたのが、何よりデカかった。

絵が功績として残るのは、重要じゃなかった。

そのための、一度きりの飴玉だったのかもしれない。