パパジの爆弾
デイビッドが「子供の頃ずっとシャイで、高校3年のときには、
学年でいちばんシャイな人に投票で選ばれた」と言うのを聞いたとき、
びっくりして、
「いや、こんなテレビのコメディアンみたいに、
上手に堂々としてYouTubeや大勢の前でしゃべる人が、
高校でいちばんシャイだったなんて、ウソだろ」
と半信半疑だったけど、
『覚醒の炎』で、ムージの師匠的存在のパパジが若い頃、
たしかイギリスに対抗するための軍だかゲリラにいて、
爆弾を作っていたというのを読んだときは、もっと驚いた。
あのパパジが、若い頃はイギリスの兵士を殺すための爆弾を作っていた。
あまりのギャップだった。
ビル・セットフォードは、晩年は慎重だった性格がまるで変わって、
すっかり柔和でリラックスして、明るくて幸せになった、
ヘタだったけどご機嫌なダンスまで踊りはじめて、
まるで別人みたいだったとジュディが話していた。
何十年、「自分はこの程度の人間だから、こういう限界がある」
という行き詰まりがあっても、実際、大きく変わり得る、っていうことなのか。
晩年近くのビルの写真。
写真はFIPのビルの人生を紹介していたページから引用しました。