呼んでいる胸のどこか奥で

2016年から奇跡講座を学んでいます。デイビッドはDavid Hoffmeister氏で、ワプニック博士はKenneth Wapnick博士てす。MWGEはコース学習者のための映画紹介サイトhttps://mwge.org/ です。

特別な愛

『奇跡講座入門』(中央アート出版)に

「特別な愛の関係は特別な憎悪の関係よりも破壊的です。

なぜなら、憎悪であるものをまるで愛であるかのように

錯覚して自分を欺けるからです。」

という文があって、

正直、この本を読んでいて1番ゾッとする不気味な文章だった。

罪悪感とか恐怖とか怒りについての文章はまだだいぶマシだった。

自分では家族や誰かを愛しているとまるっきり感じて

すっかり信じ込んでほとんど疑いもしないけど、

本当は相手に執着したり、

愛の感覚で自分の欠乏を満たすのに利用したり

密かに憎悪しているのに

全く気づけず、自覚がない、

っていう自己欺瞞というか錯覚状態を感じて、ゾッときた。

「相手が自分の期待に応えなくなった瞬間、

突然愛が憎悪に変貌するのが特徴」

とあったけど、

自分が大学を辞めた時、父と母の態度が急変して

自分を恐怖でコントロールしようとしたり裏切り者扱い・落伍者扱い

し始めた時は、

確かに怖かった。

正直、「父と母は俺のことを愛していると今まで思い込んでいたけど、

こいつら俺のことを全然愛してなんかいなかったんだ。

単に自分たちに都合の良い息子を期待して愛していると都合良く思い込んで

いただけで、

その基準に外れたら言わば投資失敗物件なんだな。

最初から両親にご機嫌取りせず、

わがままでも嫌われても虐待されても

自分のやりたいようにやってた妹の方が実は賢かった。

この両親に承認や愛を期待してた俺がバカだったんだ。」と思った。

書いていて、

密かに恐怖や罪悪感で自分をコントロールして縛っていたのは

自分自身で、

だから両親の同じ恐怖の心理的操作に動揺してたんだな、

と思った。

その時は、自分の強烈な恐怖や苦しみの原因は

両親や社会・世界だと完全に思い込んでたけど。

 

妹に対しても、自分では妹を愛していると思っていても

妹にちょっとチャラい雰囲気の彼氏ができると

強く嫉妬したり

置いていかれた、と感じたり

自分は1番には愛されていない価値が不十分な人間みたいな感覚だったり

彼氏(通称ケンちゃんだった)に強烈な憎悪や劣等感を感じたりした。

ケンちゃんは超働き者でバイトしまくる・仕事ができるタイプで

「オレ様はデキる人間」性格で、

しかもタバコを吸う子で、

ちょっとワイルドというかそういう家系の出身だった。

元々タバコや酒に対して見下すというかジャッジがあって、

全く働けなかった自分の劣等感や憎悪の対象としては

これ以上ない理想的なタイプだった。

今思えば、完全に赦しのために妹が自分に見せてくれたような

男の子だった。

自分の罪悪感や憎悪や劣等感をことごとく刺激してくれた。

 

デイヴィッドは「最初からそもそも所有しない物は失えないから」

と言ってた。

コースでは所有に関して言及があるけど。

自分は妹を所有物にしていたから、「奪われた」と感じた。

妹は自分と兄妹という世界に2人だけの特別な関係でいるわけで、

その生まれつきの家族というかけがえのない関係は

自分の寒々しい寂しさや孤独感・欠乏感を埋めてくれる

暖かい愛を感じられる愛や優しさを確認できる唯一の信頼できる関係、

みたいな感じだった。

だから彼氏ケンちゃんの登場は深刻な脅威だった。

名前を聞いたり顔を見るだけで憎悪・恐怖・嫌悪感だった。

妹に直接怒りはしなくても、

妹の前で裏切られた感覚や彼氏への憎悪が滲み出るけど

それを押し隠したような発言はした。

つまり、愛してるはずだった妹をも裏切り者、

自分を見捨てた者と感じてた。

妹は「ケンちゃんは会ってみたらいい人だよ」と言っていたけど。

要するに妹を所有していたかった。

客観的に文字にすると、

自分の心理とか言動は完全に

ドラマとか少女漫画の「妹に執着する兄」で、

ちょっと笑えてくる。

完全にパターン通り過ぎて。

他の関係でも中身は同じなのか。