ヒーロー
山口県のニュースで確か2年ほど前、
60代くらいのお爺さんが、
迷子になって住民や警察に捜索されていた
3歳くらいの女の子を山で発見した、という報道があった。
そのお爺さんは魚屋を引退してボランティア活動をする旅に出ようと決意して、
県外の遠くから旅をして偶然その
女の子の迷子捜索隊に出くわして、
捜索に加わって山で女の子を見つけて、
しばらくヒーローみたいになっていた。
心に残ったのは、
そのお爺さんにインタビュアーが
「会いたい人はいますか?」と聞くと、
お爺さんは「ずいぶん前に亡くなったお母ちゃんに会いたい」
と寂しそうに泣きながら言ったことだった。
かわいそうに感じた。
母のもとに帰りたい気持ちが迷子の女の子と同じだったとは。