羨ましかった
この世界で仕事や結婚やいろいろ経験している人が羨ましかった。
フランセスみたいに、
仕事で成功したりしてからコースを始めた人とか。
仕事とか結婚で「これは何か違う。」ってなって
コースを始めた人たちが、羨ましかった。
人間として真っ当な経験を積んで正規のルートを通ってコースを始めたみたいで。
自分は、自己概念を築こうとして惨めに失敗して
何にもなれないままコースを始めた。
「自分は道を踏み外した」という罪悪感と恥の信念が強烈にあった。
それを他人の言動に見て被害者でいたかった。
自分は「道を踏み外した失格者」だと
不遇に扱われていると。
それで心の中で不幸にしがみついているのを忘れて
責任転嫁したかった。
アナ雪2のアナがエルサに魔法で川に流された時に
「わたしには怒る権利がある!」と言い張って正当化していた感じ。
いつか普通に生きられなかったことに感謝できる日が来るのかもしれない。
ラファエルが
「今は失敗としか思えないことでもわからないんだよ」
って言ってたみたいに。