呼んでいる胸のどこか奥で

2016年から奇跡講座を学んでいます。デイビッドはDavid Hoffmeister氏で、ワプニック博士はKenneth Wapnick博士てす。MWGEはコース学習者のための映画紹介サイトhttps://mwge.org/ です。

Dune

ピンチになると主人公の母がおまじないのように唱えていた

「恐怖は心を閉塞させる。恐怖は小さな死」

という言葉が一番心に残った。

まさに恐怖とか罪悪感は心を締め付けて窒息させる感じがする。

のびのびと息が出来なくなるというか。

 

後は砂嵐でトンボ型ヘリコプターが操縦不能みたいになった時、

ポールが操縦桿から手を離したのは

動揺とか恐怖とか何か不快感が感じられる時に

不快感をすり替えないで真っ直ぐ直視して身を任せて感じる

みたいな感じに見えた。

ハリー・ポッターと賢者の石』であった

黒いツタがハリーたちに絡み付いて来て、

抵抗すればするほどますます絡み付いて来るけど

力を抜いて身を任せるとあっけなくほどける罠みたいな感じ。

 

後は砂漠民族の黒人男性が予知の未来では味方だったのに

主人公に敵対して殺さざるを得なくなったのは

なんか意味があるんだろうけどまだはっきりとはわからなかった。

テキストにあった「この世界で最も聖なる場所は往古の憎悪が赦された関係である」

みたいな感じなのか。

 

世界観はさすがナウシカとかスターウォーズの源流だけあって

「あーこれがアレの元ネタなんだ」みたいな描写が随所にあって

大河SF映画の教本というかお手本を見ている気分だった。

砂漠民かつ監察官の黒人女性が植物とかに詳しくて

小さな部屋に植物を育てていたのは

まさにナウシカの植物部屋にソックリで、

ナウシカが虫笛で王蟲を誘導したみたいに

サンドワームを音で誘導したり、

砂漠に緑を復活させる夢があるところも

ちょうどナウシカそっくりだった。

最初に帝国の使者が来て主人公の父が暗殺されるのも

ナウシカの導入を思い出した。

スターウォーズライトセーバーとかブラスターの

派手に光る戦闘シーンに慣れているから

Duneの白兵戦の主な武器が金属剣とか吹き矢なのはちょっと地味に感じた。

シールドを貫通するためにわざとエネルギー的な武器じゃなくて

金属剣みたいな設定があるのか。

その地味さを補完するように艦隊戦では

ミサイルの雨とか爆発炎とか高出力レーザーが贅沢に使われていた。

衣装も王族ですら地味な色で統一されていて、

砂漠の景色も町並みも殺風景な砂色だったから

終始画面の色合いが砂漠のようなザラーとした

生気のない乾いた感じだったけど、

そのせいか監察官の植物部屋の植物の緑に唯一の生命のみずみずしさを感じて

ちょうど「オデッセイ」の乾いた火星でジャガイモを育てたみたいに

「生命が枯れて死んだ渇いた世界=Dune」

で主人公たちがなんとか水を活用して生き残る中、

植物の緑が希望の象徴になっているみたいなのが感じられた。

コースでは世界を「乾いた喜びのない砂漠みたいな場所、

みんなあがいて死ぬためだけに生まれてくる場所」とか

「赦しは癒しをもたらすひとしずくの水」みたいな描写があったけど

まさにそんな感じだった。

次回作以降はだんだん宇宙戦争みたいになるような予知があったけど

緑豊かな星の景色とか出てくるのか、

Duneが最後には緑が復活した星になって

ポールが言ったように監察官の夢が叶うのか、

シリーズの全体像がどうなるのか眺望した時に

初めて全体像の美しさみたいなのがわかるタイプだから

その時が楽しみな気分になった。

特殊能力のヴォイスはスターウォーズのフォースに

似ていてまさに強制するみたいなニュアンスの「Forth」の

元ネタだなあと思った。

予告の時点で重いシリアスな雰囲気を感じて

あまり見る気になれなかったけど、

最序盤の会話以降はシリアスなシーンばかりで

ちょっと息が詰まる感じはした。