真の願望を見る
ステファン・ボルツという30年コースを学んでいるドイツ人の男性が
コースとの出会いや経験などを記した自伝を英語で音読していた。
数ヶ月前にステファンさんがコースの概論を説明する動画のサムネイルだけを見て、
「ふーん、またコースの理論をこれ見よがしに教えて気持ちよくなる
タイプの教師になりたがる人か?
自分の正直な体験はあまり話さないタイプだな。
どうせそうに違いない。
いかにもそんな雰囲気だよなこの人は」
と自分は思いっきり色眼鏡で疑って思い込んでいたから、
ステファンさんが自伝ですごく正直に赤裸々に経験を打ち明けていたのを見た時、
自分の疑いがまさに妄想的な投影だったのに気付かされて
少しショックだった。
動画の18分くらいで、
昔、ステファンさんが付き合っていた女性と別れた後に
愛する人と別れる喪失感、強い孤独感などの苦しみに悩んでいた時、
苦痛を取り去るようにイエスに毎日切実に祈っていたけども
それは1番最初の段階で、
正しい祈りは、
「この痛みを密かに私が欲していて、
この痛みにわたしがしがみついていることを、
本当は神の平和を取り除きたいと望んでいることを、
わたしに気づかせてください」だった、という趣旨のことを
言っていたのが記憶に残った。
本当は平和など欲しくはないと望んでいることを、
本当は罪悪感や恐怖や憎悪や欠乏感や無価値感を
耐えられるレベルに希釈して保持していたいという願望を
明るみに出すことだと。
ラファエルたちが教えてくれたことにも通じていた。