疑って睨む
高校の時の塾で、
3年の春くらいかに1人の女の子が入ってきた。
その女の子が自習室に入って来ると、
なぜかものすごく睨んでくる。
まるで女性専用車両に怪しいおじさんが入って来たのを
男性恐怖症の女性が見るような感じで、
すごく疑ってキッと睨みつける感じで、
その女の子が部屋に入ると空気感がビリッと張り詰めた。
それが雰囲気でビシビシと伝わってきて、
不安と緊張感を感じた。
疑ってキッと睨むのを絶対にやめまい、という感じだった。
しかも目が大きい女の子だった。
「え?お互い見たこともないのに、何でこんなに疑われるの?」
という感じで困惑していたら、
その女の子は他の塾の男子全員に同じ睨みつける感じで見ていた
のがじきにわかった。
その女の子は塾にいたある男子と付き合っていて、
その男の子は成績はトップだったけど
男子にいじられるキャラみたいなちょっとからかわれる感じだった。
たぶんその女の子は「付き合っている男の子がいじめられているから、
この塾の男子は全員敵だ!」みたいな感じだったのかと思った。
自分はその男の子と仲が良かったからなのか、
後でその女の子が塾で突然近くに来て
「ごめんなさい。」と深く頭を下げた。
その時の自分は理由も分からず困惑だった。
塾の先生にも対決的だった。
で、自分の中にも同じ「相手を睨みつけて疑うのを絶対にやめない何か」
みたいなのがあって、
それは相手の恐ろしいイメージ
=「自分を憎んで嫌ってる、自分を面倒くさがってる、自分を見下してる、
自分を捨てたがっている」
みたいなイメージを想像で相手に見て、
しかも投影に深くどっぷりとハマり込むから自分じゃ全く気づけない。
Zoomでもメールでも誰に対してもいつもこれがある。
相手に打ち明けたりして思い込みが終わった後で始めて気づく。
「あなたが知覚の世界から脱出するには助けが必要である」
(『奇跡講座』/中央アート出版)
とコースの序文にあったのを思い出した。