呼んでいる胸のどこか奥で

2016年から奇跡講座を学んでいます。デイビッドはDavid Hoffmeister氏で、ワプニック博士はKenneth Wapnick博士てす。MWGEはコース学習者のための映画紹介サイトhttps://mwge.org/ です。

『オーバー・フェンス』

オダギリジョー蒼井そら主演の映画。
マイティさんの記事がきっかけで、

なんとなく見るように促されているようなpromptを感じた。
オダギリジョーが演じるのは会社員で家庭を持ち必死に頑張っていたけど、
夫婦ともにうまくいかず離婚して函館に帰ってきて職業訓練校に通い、
失業保険を受けている白岩という男。
白岩って、岩の上に白い教会を建てるというイエスの言葉の象徴なのか、と思った。
職業訓練校というのがどんなか気になっていて、
今の自分にちょうどいい映画だった。
職業訓練校は実際どうなのかはわからないけど正直、
劇中では看守と囚人のように感じた。
訓練校でまさか体育の時間があるとは思わなかった。

映画は全体的に、社会で生きる人間の苦しみや憎しみや絶望感、
希望を持てない感じ、エゴの不浄さを描くような感じで、
世界には希望がない、世界とはまさに無明だ、と愕然とする気分になった。
全体的に明るい作品ではないけど、
でも、そのリアルさ、生生しさがよかった。
みんな希望を失っていて、求めているけど見つからない、という感じ。
最後だけは明るかった。
白岩が、「俺は働いて家庭を持つ人間だとずっと思ってたけど、
そうじゃなかった」と言ったり、
松田翔太が演じるキャバクラを開こうとしている若い男の
「生きるのって・・しんどいっすよね」

というセリフが響いた。
蒼井空が演じる聡(さとし)という女性が強迫的に体を洗って
心理的な穢れを落とそうとしていたり、
キャラクターの心の描き方がくっきりとリアルで、
映画を作っている人たちと自分は同じ心を共有している、
と感じられる作品だった。