アナ雪2
アナ雪は子ども向け、女の子向けっぽく見える作品なのもあり、
「正直あんまり見たくない。退屈そうだし、ミュージカルとか微妙だし」
と思った。マトリックスみたいな作品なら喜んで見るけど。
でも、他でもないデイビッドが評価してるわけだから、
自分の思いこみをあえて疑うのもひょっとして悪くないかもしれない、
と思った。
見てみたら、意外にもたしかにいいシーンがいくつもあった。
一番記憶に残ったのは、アナやオラフを危険から守るために、
エルサがアナをあえて突き放して、
魔法で強制的に危険な旅からリタイアさせたとき、
アナが、「エルサは決して離れないのを約束したのに、
わたしたちを追い払った。だから、わたしたちには、怒る権利がある!」
と、エルサが約束を破って自分を追い払ったことについて、
文字通り、アナが自分の怒りを正当化したシーン。
「自分の怒りを正当化したい気持ち」を真っ向からはっきり描いたシーンだった。
相手を加害者、自分を被害者だと思いたい気持ち。
被害者といえば、実はエルサのおじいさんが山の部族を裏切って攻撃した
加害者だったり、エルサの強力な魔法の秘密を探るために両親が旅に出て、遭難して死んでいたのを知ってエルサが強烈な罪悪感に直面したり、
前作も、エルサが魔法で加害者になるのを恐れていたけど、
「加害者としての罪悪感」に直面するシーンがいくつもあった。
おじいさんが部族の族長に剣を振り下ろした過去の記憶を見た瞬間、
エルサは恐怖と罪悪感で全身が凍りついてしまう。
前作で、悪役がエルサに剣を振り下ろした瞬間、
アナが恐怖で全身が凍りついたのを再現するようなシーンだった。
おじいさんが築いたダムをアナが破壊すると、
川の流れが洪水のようになり、それで水のスピリットか何かが解放されて、エルサがそのスピリットの力で解凍されるという感じだった。
ダムが破壊されるのは、何か抑圧とか制限とか、障壁を取り除くという
意味なのか。
あとおじいさんが部族がいずれ自分たちを裏切るかもしれないと恐れて、
部族への攻撃を決断した記憶をエルサが見たとき、
エルサが「それは恐怖よ。恐怖を信じないで。」と言った。